皮膚の菌の種類

人間の皮膚の表面には、肉眼では見えないものの、さまざまな菌がついており、日常的に存在するものを皮膚常在菌と総称しています。その人の年齢や健康状態などによって、どの程度の菌がついているのかは変化しますが、研究によればあわせて200種類以上は存在しているといわれています。
こうした皮膚常在菌の主なものとしては、表皮ブドウ球菌、アクネ菌、黄色ブドウ球菌、マラセチア真菌などが挙げられます。これらは必ずしも病気を引き起こすものばかりではなく、例えば表皮ブドウ球菌などは、余分な皮脂を分解して皮膚を弱酸性に保つことによって、他の雑多なばい菌から皮膚を保護してくれるというはたらきがあります。ヒトと表皮ブドウ球菌とは共存共栄の関係にあり、その他の菌についても、ヒトのために何らかの役割を果たしているか、または存在していたとしてもほとんど無害であることが多いものです。
しかしながら、かたよった食事などが原因で皮膚が著しくアルカリ性に傾いてしまった場合や、ストレスなどで体が弱った場合、皮膚に傷ができてしまった場合などについては話が別です。普段は特に害のない常在菌であっても、皮膚病などを引き起こす原因菌となってしまうことがあります。例えば、マラセチア真菌は、一般に黒なまずと呼ばれる皮膚病を引き起こし、背中や首筋、胸などの皮膚が変色して、うろこのように剥がれる症状をもたらします。
皮膚病の治療薬として知られるニゾラールには、こうした真菌の細胞膜を破壊する効果があるため、ニゾラールを継続的に患部に塗布すれば、皮膚が殺菌されてこうした症状は治まります。また、この真菌はフケや頭皮のかゆみの原因にもなりますので、ニゾラールと同様の成分をもつシャンプーなども実用化されています。